G-SHOCKさん、正直スマホの存在をどう思いますか?
【G-SHOCKの現場最前線①】累計1億本を突破したG-SHOCKに携わる現役カシオ社員を直撃!
上間 そこで、これまでのファッションやカルチャーと結びついてきた歴史が生きてくるのだと思います。もちろん、時計を一切着けないという人もいらっしゃるでしょうが、G-SHOCKが唯我独尊で築いてきた道をブレずに歩めば、G-SHOCKなら着けてもいいかなと思って頂けると信じています。
ーー時計以外の様々な業界と、本当に密接につながっていますものね。
上間 プロスポーツ選手と契約する際も、我々はほとんど代理店を使わないんです。つまり選手と直接につながっているということです。それにより、選手が本当に求めているスペックはどんなものか、どんなデザインが好みなのかを、ダイレクトに知ることができます。そうした深い理解が信頼関係を生み、結果単にスポンサーだからではなくリアルに愛用してもらえています。
ーースマートSHOCKなんて時計が、いつか出たりして…。
上間 それはないでしょうね(笑)。我々は、別物だと考えていますから。この先、時計に対する価値観がどんな風に変化するのかはわかりませんが、G-SHOCKがスマートウォッチ化してしまうと、G-SHOCKの存在意義そのものがなくなってしまうと思っています。
ーー物が溢れ、ハイテクに慣れたこれからの時代、G-SHOCKに求められることも変化してきそうですが。
上間 かつてホッケーのパックで表現したCMのインパクトも、過激な映像が沢山溢れている現代においては通用しないでしょう。だからといって真面目にスペックでタフさを訴えたのでは、興味を持ってもらえません。そこで今、感動や面白さに重きを置いたプロモーション戦略を取っています。例えば、チャレンジ・ザ・リミットという企画で、ハイエンドモデルを海に沈めたり壁に投げつけたりというバカな企画をやっていて(笑)、これが結構好評なんです。タフさも時代によって変化します。一本気なようで、そうした時代の流れもちゃんと汲んでいるのです。
ーーG-SHOCKの進化はまだまだ終わらないんですね。
上間 これまでも、進化に区切りがついたことなんてありません。僕もG-SHOCKに携わって結構長いのですが、いまだに仕事で暇を感じることがないですから(笑)。
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